会計事務所は他の職種と比べて、退職してしまう人が多い業界です。
そのため年末調整や確定申告などの忙しい時期の人手不足が深刻化しています。
どの会計事務所でも、どうしたら人が辞めていくのを防げるかという問題は大きな課題ではないでしょうか。
今回は、会計事務所から人が辞めていく理由や、対処法について解説していきます。
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この記事の目次
人が辞めていく会計事務所の特徴
厚生労働省が発表した「令和3年雇用動向調査結果」によると、一般企業での離職率は約14%となっていますが、会計事務所の離職率は一般企業と比べて高いです。
では、なぜ会計事務所は多くの人が辞めていくのでしょうか。
それは
- 繁忙期が忙しすぎるから
- スキルアップのチャンスがないから
- 給料が安いから
- 人間関係の悩み
といった理由が上位に上がります。
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会計事務所から人が辞めていく理由
では、上位を占める退職理由について詳しく解説します。
繁忙期が忙しすぎるから
会計事務所の繁忙期は主に
- 法人の年末調整
- 個人の確定申告
- 決算処理と法人税申告
の期間です。
これらが重なる12月~3月は業務量がいつもより非常に多くなりますが、会計事務所の人が足りなければ当然残業も増えてしまいます。
残業が多ければプライベートや資格の勉強にも時間を取れなくなり、転職を考える人が多くなってしまうのです。
キャリアアップのチャンスがないから
大手会計事務所では研修軽度やキャリアアップサポートが充実している場合もあります。
しかし小規模の個人事務所では、そういったサポートはほとんどありません。
給料が安いから
繁忙期の忙しさや残業量に見合ったお給料がもらえないという声が多いのが会計事務所です。
また、大手会計事務所では社会保険や産休・育休などの福利厚生が充実していますが、個人の会計事務所では福利厚生が十分に整っていないことがあります。
ボーナスもそこまで多くありません。
他にも、個人の会計事務所は人手不足であることが多く、有給休暇も取りにくいといった点が問題となっています。
人間関係の悩み
主に個人の会計事務所では、少人数で多くの業務をこなしていく必要があるため、スタッフ同士のコミュニケーションがどうしても多くなります。
事務所もそこまで広くないため息苦しさを感じてしまうこともあるでしょう。
気が合わない人が一人でもいれば、事務所内の空気が悪く居心地の悪さを感じてしまい、働きにくくなってしまいます。
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会計事務所から人が辞めていくのを防ぐ対策
会計事務所に限ったことではないですが、
- 労働環境を見直す
- 福利厚生を充実させる
- 評価制度を設定し、組織としての方針を明確化する
この3点が重要になります。
労働環境を見直す
過度な残業が目立つ場合は、業務効率化を考えてみましょう。
マニュアルの作成や適切な業務分担をすることで、無駄な作業を減らし1人1人の負担を減らしていくことが大切です。
ミーティングの場を設けるなどしてスタッフの悩みなど共有し、職場の風通しを良くしましょう。
福利厚生を充実させる
他の会計事務所と差をつけるためにオリジナルの福利厚生を設定してみましょう。
例えば、
- 各手当(住宅、通勤等)
- 産休、育休制度
- 介護休暇制度
- スクールカルチャーやスポーツジムの利用補助
- 誕生日などの特別休暇
- 生理休暇
- 食事補助
- NISAなどの資産形成補助
これらは他の業種でも人気のある福利厚生です。
ぜひ社風にあった福利厚生を検討してみてください。
評価制度を設定し、組織としての方針を明確化する
適切な評価をするために、1人1人に見合った目標を設定したり、組織図を作成し階級制度を設けるなどして評価制度を明確にしましょう。
大抵のスタッフは、自分の頑張りと給料が釣り合っていないのではないかと不満を持ち始めます。
資格手当など、モチベーションアップに繋がる目標の設定をしてみてください。
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まとめ
会計事務所の退職率増加は年々深刻化しています。
ぜひ今回の記事を参考にしていただき、スタッフを大切に育てられる職場を目指してください。
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