会計事務所経験者の転職活動

税理士事務所は未経験者にはきつい?仕事の難易度と向いてない人の特徴を解説

税理士事務所 未経験 きつい

(未経験者が気を付けるべき税理士事務所の「きつさ」とは?)

 

税理士事務所は専門性の高い職場であり、そのような場所で未経験者が働くのはきついように思われます。

とはいえ、誰にでもはじめてはあるものです。

税理士事務所は会計に興味を持つ人にとって魅力的な職場だけに、未経験者がどのようにして税理士事務所でキャリアをはじめればいいのか、興味のある人は多くいるはず。

また、税理士資格の取得のために、税理士事務所で実務経験を積みたいと考えている人もいるでしょう。

今回の記事では、未経験者が税理士事務所で働く際のポイントや転職の進め方、適性について解説していきます。

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未経験からの税理士事務所への挑戦

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(簿記資格があれば未経験者でもOK!)

 

意外に思うかもしれませんが、税理士事務所で働くだけであれば、税理士資格は必ずしも必要な資格ではありません。

そのため、税理士事務所が提示している条件を満たせば、税理士資格なしでも応募することができます。

ただし、税理士試験の科目合格者や、簿記2級などの資格を有している場合には、採用に有利になる場合が一般的なので、積極的にアピールしていきたいところです。

優遇される経理・簿記スキルの重要性

ほかにも税理士事務所への就職・転職の際に有利になるスキルがあります。

とくにコミュニケーション能力は重要です。

税理士事務所においては、社内での事務的な仕事だけでなく、クライアントからの問い合わせに対応する機会も多く、高いコミュニケーション能力が求められます。

また、パソコンの操作スキルも必須であり、特にExcelは税務関連のドキュメント作成に頻繁に使用されます。

そのため、Excelを使ううえで数式やマクロ、VBAの知識は税理士事務所での仕事をやりやすくするほか、採用にあたっても重視される傾向があるようです。

そして当然、会計についての専門的な知識も、高く評価されるスキルのひとつといえます。

そのため、未経験から税理士事務所への転職を考える場合、最初は一般企業での経理業務を経験しておくという戦略も選択肢として持っておくといいでしょう。

また、必須ではありませんが、簿記資格を持っていることで、未経験者であっても専門性を主張することができます。

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税理士事務所での仕事内容は?

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(税理士事務所の仕事はコミュニケーションが大切)

 

税理士事務所での仕事は、外から見ていると何をしているのか、よく分からないことも多いものです。

そこで、ここでは未経験者の方に向けて、税理士事務所での具体的な仕事内容を解説しておきましょう。

事前に事務所での業務を把握しておくことで、採用面接の応答をスムーズにこなすことができるようになるはずです。

総務サービスの代行

経理担当が無い、または会計知識が不足しているクライアント企業に対して、税理士事務所が経理の事務を代行することがあります。

具体的には、領収書や請求書などの整理や帳簿への入力、仕分け、元帳の作成などをクライアントに代わって行うのです。

また、税務申告の準備や、決算報告書の作成などまで請け負うケースもあります。

こうした「経理の代行業務」は、税理士事務所が独占する特有の仕事ではありませんが、税理士事務所が提供する主要サービスのひとつといえるでしょう。

人事・総務業務の代行

給与計算や年末調整など、人事や総務関連の仕事を、税理士事務所が代行することがあります。

一方で、社会保険に関する手続きは社会保険労務士に限定されており、税理士が代行することは法的に認められていません。

そのため、こうした人事や総務業務の代行においては、社会保険の専門家と連携しながら進めていく必要が出てくる場合もあります。

経営・税務に関する相談

税理士事務所の仕事では、クライアントの会計データを管理したり、直接会って状況を報告したりする対面式の作業を含みます。

ときには税務の専門家として、節税や経営判断についての相談を受ける場合も多くあります。

こうしたクライアントとのコミュニケーションも、税務事務所の大切な仕事のひとつといえるでしょう。

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税理士事務所で働くメリット

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(大変だけど得られるメリットもいっぱい)

 

税理士事務所での仕事は、専門性が高くストレスの多い仕事です。

そんな中、税理士の人たちはどのようなモチベーションで仕事をしているのでしょうか?

そんな疑問に対する税理士事務所で働く先輩税理士たちの意見をまとめてみました。

個性的な経営者達との出会い

普通に会社員として働いてると、経営者たちと直接話す機会は限られがちです。

しかし税理士事務所であれば、つねに幅広い業種の経営者と交流を持つことができます。

そうした体験は、貴重な学びの場であり、自分のキャリアアップにもプラスに働くという意見が多くみられました。

堅実な業務経験を得るチャンス

税理士事務所では、個人事業主から大小様々な企業まで、多岐にわたるクライアントの会計業務を扱います。

また、業種ごとに異なる会計ルールや独特の記帳スタイルに触れることもでき、企業への転職の際にその経験が高く評価されるというメリットを感じる税理士も多いようです。

税理士を目指す者にとっての理想的な環境

税理士資格を取得するためには、2年間の実務経験が必要です。

そのため、事前に税理士事務所で働いておくことは、税理士になるための大きな近道と言えます。

また、すでに合格している先輩税理士から仕事や試験についてアドバイスを受けられることも、大きなメリットです。

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税理士事務所で働くデメリットや注意点

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(仕事で無理をしすぎるのは厳禁です)

 

一方で、税理士事務所で働く際には、注意した方がいい点もあります。

ここでは、特に未経験者がつまずきやすい、デメリットや注意点について解説していきましょう。

独自の税理士事務所文化への適応性

税理士事務所には、一般企業とは少し違った、独特な社風があります。

とくに税理士ともなると、クライアントからは専門的な知識と経験を持つ人物として、敬意と期待感を寄せられることもしばしばです。

自分に自信のない人や、プレッシャーに弱い人の場合、このような文化への適応が難しい事も考えられます。

新人研修が徹底されていない

実務経験を重要視する税理士事務所では、新入社員への研修が手薄である場合が非常に多くあります。

そのため、未経験者は教えられるのを待つだけでなく、積極的に先輩の仕事を観察し、自ら学びに行く姿勢が必要となるのです。

繁忙期の長時間労働

税理士事務所は12月から5月にかけての期間が繁忙期にあたります。

とくに年末調整や確定申告、年度決算作業などの時期には、長時間の残業が要求される場合もあるようです。

そのため、体力面で自信がない方は、税理士事務所での勤務には注意が必要といえるでしょう。

学習時間の不足

税理士事務所で働きながら、税理士資格の取得を目指す人は大勢います。

しかし、未経験者が税理士事務所での勤務と資格試験のための勉強を両立させることは、かなり難しいと言われているのも事実です。

そのような場合には、最初は無理をせずに仕事を覚えることに意識を集中するとよいでしょう。

仕事に慣れてくれば、徐々に自分なりに時間の使い方を工夫できるようになり、学習の時間をとれるようになるはずです。

賃金への不満

税理士事務所では、税理士資格の有無や、税理士試験の取得科目数、そして実務の経験年数などで報酬が上下するのが一般的です。

そのため、未経験者の報酬はどうしても低くなってしまいます。

もちろん、経験を積み、資格を得ることでこうした状況は改善されるのですが、そこに至るまでの「きつい状況」を我慢しなければいけない点には注意が必要です。

また、個人経営の税理士事務所では給与体系や評価基準が不明瞭な場合もあり、そうした点に不満を感じるケースもあります。

仕事のストレス

税理士事務所での業務は、細心の注意が必要とされます。

ひとつの計算ミスが大きなトラブルにつながり、クライアントに迷惑をかける可能性があるためです。

クライアント企業の経営に関わる仕事のため、とくに未経験者にとっては大きなプレッシャーやストレスを感じる仕事であることを覚えておきましょう。

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税理士事務所に向いている人材とは?

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(税理士事務所での仕事には数学が不可欠)

 

税理士事務所で活躍できる人には、どのような特徴があるのでしょうか?

ここからは、税理士事務所での勤務に向いていると思われる人物像を掘り下げていきます。

経営への関心

経営に興味・関心を持つ人にとって、税理士事務所での仕事は興味深いものに感じられるはずです。

なぜなら、税理業務の一環として、企業の経営者と会話する機会が多くあるからです。

様々な企業の経営者と仕事をする中で、経営に関する知識も深まっていくことでしょう。

数字に強い

税理士の仕事では、当然ながら毎日数字と向き合うことになります。

そのため、学生時代に数学が得意だった人や、数字に対して苦手意識を持たない人にとってはおすすめの職業です。

細かいことによく気が付く

正確なデータ作成が求められる税理士事務所では、集中力があってミスが少ない人が評価されます。

繊細で、細かいことにまで注意を向けることができる性格の人ほど、この仕事に向いていると言えます。

コミュニケーションスキル

膨大な業務をチームで遂行していく必要のある税理士事務所では、コミュニケーション能力が業務効率に直結します。

組織の雰囲気をよくし、円滑に物事を進められる人は、税理士事務所に欠かすことのできない人材です。

新しい知識への好奇心

税法や会計基準は常に変化しており、税理士事務所で働くにはこれらの変化に素早く対応し続ける必要があります。

自主的に学習時間を見つけ、常にアップデートされた知識を身につける努力が求められるのです。

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税理士事務所に向いていない人材とは?

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(計算ミスにご用心)

 

それでは、逆に税理士事務所での仕事に苦戦しがちな人には、どのような特徴があるのでしょうか?

以下では、税理士を目指すにあたって気を付けたほうがいい特徴について解説していきます。

飽きっぽい人

税理士事務所の日常業務は、同じことの繰り返しが意外に多いものです。

そのため、ルーチンワークの毎日に油断したり、飽きたりするような人は、次第にミスが多くなって、評価を落とす結果になりかねないため注意が必要です。

パソコン作業が苦手な人

現在の会計事務の仕事は、そのほとんどがデジタル化され、効率化されつつあります。

そのため、パソコンなどのコンピューターの操作に自信のない人は、仕事に慣れるのにかなりの苦労が予想されます。

人づきあいが苦手な人

税理士事務所での仕事には、数学の知識が不可欠です。

そして、数学が好きな人の中には、コツコツとひとりで作業に没頭するのを好む人も多くいます。

しかし、このような学者肌の人は、意外に税理士事務所の仕事でストレスを抱えることが少なくないようです。

税理士事務所では、クライアントや税務署などとのやり取りが頻繁に発生するため、対人関係に関するスキルが必須と言えるでしょう。

学習意欲の足りない人

社会の変化や、法律の改定に対応するため、税理士には常に知識の更新が求められます。

そのため、積極的にこうした情報にアクセスできる知的好奇心の強い人でなければ、税理士として現役で働き続けるのは難しいのです。

飽きやすい性格

税理士の仕事には、毎日同じような作業の繰り返しに思えるルーチンワークが数多くあります。

そのため、飽きやすい性格の人にとっては、次第に退屈な仕事に思えてきて、職業に対するモチベーションを失ってしまう人もいるのです。

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まとめ

税理士事務所 未経験 きつい

(キャリアアップは一歩ずつ確実に歩を進めよう)

 

税理士事務所への就職や転職は、適切なスキルや資格さえあれば、未経験からでも挑戦する価値は十分あります。

しかし、予備知識なしに飛び込むには、税理士の仕事はあまりにハードです。

税理士事務所への転職を目指す場合は、ぜひ、関連する他の記事も参考にしながら知識を増やし、後悔のないスムーズな転職を成功させていただければと思います。

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